こんにちはzangiです。
今回は、過去の偉人から学ぶべき蓄財術についてお話したいと思います。
皆さんは本多静六という方をご存じでしょうか?明治~昭和にかけて日本の農林水産業の発展に多大な貢献をされた方です。
「だから何?」と、一見節約とは無縁に見えますが、この方が実践されていた節約と資産形成テクニックが注目を集めています。
これらのテクニックは、本多静六氏著「私の財産告白」で紹介されており、その内容は現代でも通じるモノばかりです。かくいうzangiも本書を愛読しており、節約に対する考え方を常に学び続けています。
まだ本著を読んだことのない方は、ぜひ本記事を参考に一度手に取ってみてください。過去の著書とは思えないような、資産形成に対する重厚で深い考え方に感動するでしょう。
著者紹介
本著「私の財産告白」の作者は本多清六氏です。1866年に武蔵国埼玉郡河原井村(現在の埼玉県久喜市菖蒲町)に生誕し、1952年まで東京農林学校の教授として農林学の専門家として日本の学術発展に尽力されました。その豊富な知見で全国各地の自然公園の設計、設立にも尽力された真の国士です。
そんな本田氏は貧乏な農家の生まれであり、幼少の頃から家業の農業手伝いをしながら勉学に勤しんだ苦学生でもあります。
それだけ勉学に対して高いモチベーションを持っていた本田氏は、苦学の末に東京農林学校に入学します。そして、そこでも熱心に勉強した結果、首席で大学を卒業しています。
その後、卒業と同時に林学を学ぶためのドイツ留学をし、そこで出会ったブレンタノ教授から人生における蓄財の基礎を学ぶことになります。ここで学んだ資産形成術やお金に対する向き合い方が本著の重要な礎となります。
一年半のドイツ留学を経て日本へ帰国した本田氏はドクトル(博士号)を取得し、林学の教授として日本農林学校の教授となります。そこで本業の林学知識をいかんなく発揮しつつ、ブレンタノ教授から学んだ蓄財術をもとに「本多式4分の1貯金術」を考案、自ら実践することで巨万の富を得ることになります。
本著では、この「本多式4分の1貯金術」を中心とした資産形成術について、実例を元に紹介しています。
本書から学べる蓄財術について
本著で学べる蓄財術は主に以下です。どれも現代においても十分に通用する蓄財術の見本となっています。蓄財やお金に関する考え方は、今も昔も変わらないことが良くわかります。
1.本多式4分の1貯金術
2.節約と投資について
3.お金に対する向き合い方、考え方
本多式4分の1貯金術
本著において本多氏が進めている蓄財術は、極めてシンプルな内容です。それは毎月収入の1/4を貯蓄に回すことのみです。
一見すると「そんなの当たり前じゃないか!簡単すぎるだろ」と思ってしまうと思いますが、実際にやってみると非常に難しいことがわかるはずです。
例えば毎月の手取り給与が20万円だとした場合、あらかじめ1/4の5万円を貯蓄に回し、残りの15万円で家賃や食費、光熱費、娯楽、衣類、日用雑貨費などのやりくりを全て賄う必要が出てきます。
それまで当たり前のように入った収入を家計簿も付けず全て浪費していた場合、これでは運用できないことにすぐ気づくはずです。
つまりこの方式は、一見すると毎月定額を貯蓄するだけに見えますが、その実は毎月の生活費を固定化(=予算化)することで、お金の使い方を強く意識させる仕組みになっているワケです。
そしてその仕組みの具体的な内容こそが、本ブログで紹介してきた数々の節約術になります。詰まるところ、節約と貯蓄は表裏一体であるということです。
よって、本著の冒頭で「4分の1貯蓄術」が出ますが、そこから後はもっぱら節約術や築いた資産をどのように増やし、守っていくか?について解説しています。
毎月定額を貯蓄(攻め)しながら、節約(守り)を長期できちんと励行することこそが、今も昔も変わらない資産形成術の王道と言えるでしょう。
節約と投資について
本著では、貯蓄術以外に節約術と投資術についても詳しく語っています。
特に節約術ついては、本ブログでも散々お話した内容が詰まっており、時代がたっても節約の基本は同じであることを痛感できる内容となっています。
その中でも特に重要な節約の心構えとして、本著では「虚栄心」をなくすことを語っています。
この虚栄心については、以前にも紹介したように節約の大敵と呼べる存在で、これがあるだけでお金は無作為に消えて行ってしまいます。
収入に限りがあるのに対して虚栄心には際限がないために、一度ハマると抜け出せない完全な底なし沼ということです。
よって、虚栄心を捨て去り身の丈に合った生活することを、本著では特に重要視しています。これぞ節約の極意とも呼べる内容です。
また、資産形成における重要点として「見込みある投資先に投資せよ」と本著では語っています。実際に本多氏自身は、林学の専門家としての知見から全国の山林地購入と鉄道会社の株式購入に投じています。これにより莫大な富を得ることに成功しました。
現代においても、不動産投資や株式投資は有効な資産形成術の1つですが、本多氏は投資の仕方について、以下の重要な指摘をしています。
①投資の基本となるのはあくまで「4分の1貯金」であり、ある程度の貯蓄できていることが前提
→貯蓄がないのに投資に走ってはいけない
※本多氏はこの貯金を投資における「雪だるまの芯」と語っています。秀逸な表現ですね。
②身の丈に合った投資をすべきである。
→自己資金の範囲内で投資することが前提であり、身の丈を超えた投資(信用取引、高レバレッジ商品)は決してすべきではない。
②投資先はしっかりと自身で勉強、調査した上で判断すべき
→世間の流行りものや誰かが言ったから何となく買う などは決してすべきではない。
どれも当たり前のように聞こえますが、投資の基本ともいえる内容です。
※ちなみにzangiはこれらを守らず大損した経験があります。なので、初めて本著に触れた際、これらの格言が身に染みました。
これらのことから、本著の節約術や投資術は、現代でも十分通用する内容とだとzangiは考えています。
お金に対する向き合い方、考え方
本著では「お金をバカにするものはお金に見放される」と語られています。
正にその通りの内容だと納得できますが、日本では今だに多くの方がお金=汚いものという先入観が根強く残っています。
お金を稼いでいる人を見ると「あの人は裏で何かよからぬ商売をやっているに違いない」と思う人は多いのではないでしょうか?
もちろん本当によからぬ商売をやっている場合はNGですが、大金を稼いでいる人の大半は常人の何倍も勉強して、これまでにない価値を生み出すモノを作り上げた人です。
人間性もしっかりしている人も多く、尊敬されることはあっても恨まられる理由はないでしょう。
他にも「お金を稼ぐことばかりで人間として大事なものを見失っている」とか「お金よりも大事なものは世の中にたくさんある」といった意見が多いですが、これらは全て成功者に対する嫉妬です。
なぜなら、これらの意見には「お金がなければ日々の生活すらままならない」という大前提が1つも言及されていないからです。
人間としてこの社会で暮らしていくうえでお金は欠かせないものです。もちろん「お金が全てではない」という言葉も真実ですが、逆に「お金があればほぼ全てのことができてしまう」のもまた真実です。
この真実に目を背けず、お金はあくまで自分の生活や人生を豊かにするための道具であることを理解した上で、きちんとお金と向き合っていくことが重要ですね。
本書の教えが向いてる人
本著「私の財産告白」の教えは、節約と貯金、正しい投資という非常にベーシックなものです。よって以下のような方にオススメです。
これから貯蓄を始めたい人
なかなか貯金が貯まらないけど、何をどうしたらいいかわからない…。そんな貴方に「私の財産告白」で紹介されている数々の蓄財テクニックは大きく刺さることでしょう。
蓄財の基本から学ぶには、本著はうってつけですので、これから蓄財を始めたい人には本当におススメできる一冊です。
短期ではなく長期的な視点で資産を増やしたい人
「私の財産告白」で紹介されている蓄財テクニックは、どれも長い時間積み重ねて初めて効果が出てくるものばかりです。
本著内でも「まずは雪だるまの芯をつくれ」と紹介されているように、短期決戦で一攫千金を狙う類のテクニックは一切紹介されておらず、むしろリスクしかないことが語られています。
よって、FXや信用取引、仮想通貨などハイリスク/ハイリターンな投資ではなく、インデックス投資などの長期運用を前提とした蓄財を目指す方にも本著はおススメです。
じっくりコツコツと節約や貯蓄に取り組んでいける人
まさに本ブログを活用いただきたい方に当てはまる特徴となります。何度も申し上げていますが、正しい資産形成には時間がかかります。
長い時間をかけてコツコツと蓄財に励みたい方には、まさに「私の財産告白」はうってつけの一冊といえるでしょう。
「千里の道も一歩から」、「ローマは一日にして成らず」の精神で継続していきましょう!
まとめ
今回は、本多静六氏の記事を紹介いたしました。
本著では貯金の基本は節約であり、そこで貯まったお金を元手に正しく投資をすることで、資産を増やすという王道中の王道を本多氏の実体験を交えて語っています。今も昔も資産形成やお金に対するアプローチや考え方は変わらないことが本著から学べるでしょう。
また資産形成やお金に対する向き合い方以外にも、それらを通じた人生に対する向き合い方、仕事への取り組み方などの人生観についても、大富豪である本多氏の経験や知見が満載です。
これらの内容は、現代のビジネスマンにとっても得るモノの多い内容となっていますので、本著をまだ読んだことのない方は、是非一度手に取ってみることをオススメします。
それでは、本日もナイスな節約ライフを~♪
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